電動キックボードって危険なの?これまでに起こった事故とは?

電動キックボードの危険性やこれまでに起こった事故について紹介します。電動キックボードの普及とともに、危険性が問題視されるようになりました。電動キックボードの普及が著しい海外では、深刻な事故が起こっています。時には命に関わる事故が起きることも珍しくなく、対策に迫られている国も少なくありません。ここからは、電動キックボードの危険性と事故による被害、そして海外の事故事例とその予防策について解説していきます。これから電動キックボードを購入する方や詳しく知りたい方は、ぜひご覧ください。

電動キックボードによる入院は365%増加

アメリカの研究によると、電動キックボードによる事故により入院した人の数は、2014年から2018年の間に365%増加しました。この4年間の間に事故に遭遇して入院した患者の総数は、約3,300人でした。また、この期間による電動キックボードによる負傷者は222%増えて、39,000人を超えています。電動キックボードによる事故の特徴は、自転車事故と比較すると、頭部損傷になる確率が高いことです。電動キックボードで負傷すると、1/3の確率で頭部に何かしらの負傷をしています。電動キックボードによる死傷事故は、無視できない存在になっているのです。

海外での事故事例

電動キックボードによる深刻な事故の影響を受けて、海外では禁止措置を取るケースも出てきました。シンガポールでは、2019年11月4日から電動キックボードで歩道を走ることが禁止になっています。これは、電動キックボードによる事故が大きな影響を与えているのです。シンガポールでは、2019年の9月末に電動キックボードによる事故が発生しました。自転車に乗っていた65歳の女性に電動キックボードに乗っていた人と衝突。シンガポールメディアの報道では、この事故により被害者の女性は脳に損傷を受けて、搬送先の病院で数日後に死亡しました。

また、電動キックボードが普及している地域では、ヘルメットを付けないで走行したり2人乗りをしたりしているケースも少なくありません。このようなケースでは事故が発生しやすく、その時の怪我の深刻度も大きいです。電動キックボードの普及が著しい海外では、事故の事例は増えています。

シンガポールでは先述の事故が起こったことにより、シンガポール政府は電動キックボードの歩道での使用を禁止にしています。2019年11月3日にラム・ピンミン運輸担当上級国務相が、シンガポール議会にて電動キックボードの歩道禁止に関して説明しました。2019年12月31日までの移行期間で利用者に電動キックボードの歩道での走行禁止を周知させて、2020年の年明けより新法を厳格に適用すると語っています。この新法施行後に発生した違反者に対しては、罰金が科させることになりました。罰金額は2,000シンガポールドル(約16万円)もしくは最大3カ月の禁錮刑という刑が執行されます。障害者の場合は対象外になりますが、新法が厳格に執行されることになったのです。

シンガポールだけでなく、フランスでも歩道での電動キックボードの使用は禁じられています。罰金額は135ユーロ(約1万6,000円)になっており、シンガポールの1/10程度です。法律により規制することで、事故防止に繋がるように国が対策をとっています。

まとめ

・電動キックボードの普及に伴い、徐々に事故も増えつつある。
・各国でも歩道での走行を禁止するなど、対策がとられているのが現状。
・今後、日本でもどのような対策を取るのか目が離せません。